福井の地酒の特徴
「越山若水」と言われるように、福井県(越前・若狭)は美しい自然に恵まれた土地柄です。冬は北風が舞って雪が降りますが、 白山連峰の伏流水は清冽で豊富な水を生み出します。またコシヒカリの発祥地であり、美味しいお米の産地です。
このような恵まれた気候風土は酒造りにも適しています。清冽な軟水や良質の原料米に恵まれ、 蔵人の伝統の技によって、優れた地酒が醸されます。
「水よし」「米よし」「風土よし」、そして歴史と伝統に裏打ちされた「技よし」と、 福井県は酒造りに適した土地柄であり、全国屈指の酒処で、100年、200年の歴史と伝統の蔵が30以上あります。
すっきりとした淡麗から深みのある濃醇まで、色々な味わいの、とても美味しいお酒がたくさんあります。 春は初しぼり、夏は生酒、秋はひやおろし、冬はにごり酒と、四季折々に福井の地酒と旬の味覚をお楽しみ下さい。 地酒に秘められた思いは味だけでなく蔵元の歴史や逸話を知り語らいながら呑む楽しみも醍醐味と思います。
美味しいお酒は豊かなふるさとの贈り物です。 恵まれた自然と歴史に裏打ちされた越前・若狭の個性が光る旨い地酒をご堪能下さい。

福井の蔵元について
福井県は日本有数の酒どころで、県内には規模の小さな蔵も含めて37もの蔵があり、 どの蔵も福井県のお米を使って、手造りで丁寧にお酒を造っています。 最近では蔵元自らが杜氏になる蔵も多く、それぞれの蔵の個性を生かした酒造りに励んでいます。 また、20代~40代の若手の蔵元杜氏が多いことも特徴です。
酒造好適米「五百万石(生産量全国2位)」や「山田錦」の使用率は全国2位、 精米歩合(米を磨く割合)も全国2位であるなど、どの蔵も高品質(吟醸酒、大吟醸酒等)の酒を醸しています。
近年は海外輸出も増え、国内外の日本酒ファンを魅了しています。
「黒龍」黒龍酒造
福井市東部に隣接する永平寺町松岡にあり、その名は九頭竜川のかつての呼び名、「黒龍川」に由来します。 白山に源を発する九頭竜川の伏流水を仕込み水に、200年の歴史があり、吟醸造りでは全国屈指の蔵元です。 品格のある鮮烈な香りと、繊細であるが決して崩れることのない安定した味わいの銘酒です。

「梵」加藤吉平商店
福井市に隣接する鯖江市で万延元年(1860年)創業、現在11代社長が継承する伝統の蔵元です。
酒造りの特徴は、伝統的な手造りで、すべて蔵元の自社酵母でのみ酒造りをしています。 そして、全ての酒が最高で5年・短くて1年、マイナス温度による熟成貯蔵してから、熟成酒として出荷されます。

「一本義」一本義久保本店
明治35年に奥越前勝山にて創業して以来100年超、キレ味の良い辛口を真骨頂として、福井のトップブランドに成長しました。 一本義は、禅語「第一義諦」に由来し、それは「最高の真理、優れた悟りの知恵を極めた境地」を意味します。 食材の宝庫福井にあって、最高の食中酒を目指して、流れ消えるような後口のキレの良さを、 高級酒から定番酒まですべての酒に共通して大切にしています。

「越前岬」田邊酒造
越前の郷、松岡には、鮮やかに巡りくる四季があります。 そして澄んだ大気と気候風土、白山連峰に源を発する伏流水が美酒を育みます。 切れのよい芳醇な旨み、レベルのちがう感動を味わうことが出来るでしょう。 全国新酒鑑評会連続金賞受賞蔵。

「白岳仙」安本酒造有限会社
嘉永六年(1853年)に創業、戦国武将朝倉家のお膝元に位置しております。
白山水脈伏流水を仕込水に使用し、昔ながらに一つ一つ酒袋にもろみを入れて搾る袋搾りによって、 妥協のない酒づくりを行ってます。
食材の美味しさを際立たせる食中酒をぜひお楽しみ下さい。

「花垣」株式会社南部酒造場
日本百名水「お清水」に代表される名水の里であり、酒造好適米「五百万石」の日本有数の産地である越前大野にて、 明治三十五年創醸。「手造りに徹して、より高品位の酒を世に送り出す」ことを蔵の理念とし、丁寧に酒を醸しています。

「白龍」吉田酒造有限会社
文化三年(1806年)から永平寺の地に酒蔵を構えており、霊峰白山の雪解けの伏流水と、 その水で育まれた米で、永平寺の郷酒「白龍」を醸し続けております。
自ら自然農法(低農薬無化学肥料)にて栽培した酒米を使用した「濃醇できれいな酒・明日への力水」をお楽しみ下さい。

「越の鷹」伊藤酒造
明治27年(1894)に創業。
米と水と蔵人達の思い入れ、そして優しい空気が一つとなり、 ここでしか造れない酒造りをモットーにしております。
福井藩主が当地で鷹狩りをした由来もあり、 創始者が越の国に大きく力強く羽ばたく「鷹」のようになりたいとの想いで「越の鷹」と命名されました。
